過去 – 経歴
—— これまでのキャリアから、どのようにして教育分野へとたどり着いたのですか?
私のキャリアは決して一直線ではありません。むしろ、メディア、起業、教育、そして児童心理学といったさまざまな分野の糸で織りなされたタペストリーのようなものです。キャリアのスタートはインドで、若者向けのカルチャープラットフォームを共同で立ち上げました。そこでは、若者たちが何を考え、どのように創造し、どうつながっているのかを間近で見ることができました。
本当の転機が訪れたのは、子どもや教育者と密に関わるようになってからです。そのとき、私はある深い気づきを得ました——本当のイノベーションは、戦略会議や役員室からではなく、「教室」から始まるのだということです。
そして、私が学んだ最大のことの一つは「聴く力」の重要性です。数字やレポートだけでなく、子どもたちの感じていること、親が抱く願い、先生たちが日々直面している悩みに耳を傾けること。それが、私の仕事の原点になっています。
—— Mirai Mindsというビジョンはどのように形づくられていったのでしょうか?
結婚を機に日本に移り住んだことで、私の人生はまた大きく変わりました。異なる文化の中で暮らすことによって、教育や学び、そしてコミュニティに対する考え方に新たな視点が加わりました。こうして、のちにMirai Mindsというビジョンへとつながる種が、少しずつ芽を出し始めたのです。
その種は、あるシンプルでありながら胸を突かれるような気づきから生まれました——子どもたちの持つ限りない好奇心が、いつの間にか「従順さ」と引き換えにされてしまっているということです。私は、その好奇心を守り、共感を育み、創造性を大切にできる場をつくりたいと強く思いました。
そしてもうひとつの転機が、妊娠でした。立ち止まり、自分自身の「相互依存」との向き合い方を見つめ直す機会となりました。子どもを育てるということは、教育を再構築することと同じように、決して一人ではできない。だからこそ、Mirai Mindsでは「共に育てる」ことを大切にしています。子ども一人ひとりが、その成長のあらゆる段階で「見られ、聴かれ、支えられている」と感じられるような、ホリスティックで人間らしく、共感に根ざした学びの体験をつくり続けています。
現在 – サービス内容

—— Mirai Mindsは、どのような想いで教育に取り組んでいるのですか?
Mirai Mindsでは、教育は単なる学力の習得にとどまらず、21世紀を生きるために必要な複雑な力を育むものであるべきだと考えています。私たちのプログラム(対象年齢:3歳〜18歳)は、コミュニケーション力、創造的な問題解決力、そして感情的知性の向上を重視し、プロジェクトベースや遊びを通じた学びを取り入れています。子どもたちは、ただ知識を詰め込むのではなく、「考える」「振り返る」「協働する」力を自然に身につけていきます。
また、私たちの取り組みの中心には常に教育者の存在があります。ワークショップは教育現場の先生方と共同で設計し、定期的なトレーニングや、先生同士が経験やベストプラクティスを共有できる“対話と内省”の場を設けています。このようにして、教育の革新は外から押しつけるのではなく、現場の中から自然に育っていくのです。
さらに、世界中の教育リーダーや心理学者との連携を深め、子どもの認知的・感情的な発達を支える科学的な知見を積極的に取り入れています。未来を生きる子どもたちに必要な「本当の力」を育てるために、Mirai Mindsは日々、教育のあり方を問い続けています。
将来 – ビジョン
—— 今後、Mirai Mindsはどのように成長を描いているのでしょうか?
Mirai Mindsは、現在日本全国での展開を加速させており、その先にはグローバルな展開も視野に入れています。私たちの目指すのは、意欲的な教育者のコミュニティをさらに強化し、保護者のための専用プラットフォームを立ち上げること、そして日本初となる「共感」を軸としたスキル育成型カリキュラムを国の認定を得る形で構築することです。
このミッションを実現するためには、教育とイノベーションの生態系に関わる多様なステークホルダーとの連携が不可欠です。具体的には、以下の5つのパートナーシップを積極的に求めています。
1. 先進的な学校との連携
まず、21世紀型スキル(デザイン思考、プログラミング、AIリテラシー、創造的表現など)を通常のカリキュラムや放課後プログラムに取り入れる意欲のある、インターナショナルスクールやプログレッシブな私立校との協働を進めたいと考えています。こうした学校が、私たちのモジュール型プログラムの実証と発展の拠点となります。
2. 地方自治体・教育委員会との協働
次に、教育格差の是正や多様な学びを支援する未来志向の教育政策を推進している自治体や教育委員会との連携も重視しています。助成金を活用したパイロットプログラムや補助制度を通じて、より公平で持続可能な展開が可能になります。
3. EdTech企業とのパートナーシップ
また、子ども中心のテクノロジーを活用した“遊びながら学ぶ”スタイルに共鳴してくれる国内外のEdTech企業との連携にも注力しています。特に、学習管理システム(LMS)、教材配信プラットフォーム、ロボティクスやAIハードウェアのパートナーとの協業により、デジタルインフラの強化を目指しています。
4. 教員養成機関・教育者コミュニティとの関係構築
教師の専門性を高めることは、教育の質を根本から変える鍵となります。そのため、教員養成機関や教育者ネットワークと連携し、継続的な研修・ワークショップを通じて現場のスキルアップを支援していきます。
5. 社会的インパクトを重視する投資家・財団との連携
最後に、教育の未来を共に再構築する志を持つインパクト投資家、財団、ソーシャルイノベーションネットワークとも連携を希望しています。ビジネスと社会的意義を両立しながら、持続可能でスケーラブルなモデルを築いていきたいと考えています。
Mirai Mindsのこの言葉に共感し、未来志向の教育を共に実現していくパートナーとの出会いを、私たちは心から求めています。

Tanya Malik(ターニャ マリク)さんのプロフィール
ターニャ・マリクは、3歳から18歳までの子どもたちに包括的な学びの体験を提供する日本拠点の教育プラットフォーム「Mirai Minds」の創設者兼CEO。UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)でアントレプレナーシップを専攻し、児童心理学の専門的なトレーニングを受けている。グローバルな実務経験と深い文化的感受性をあわせ持ち、21世紀の教育を再構築することに取り組んでいる。
国籍 : インド
出身 : インド ニューデリー
大学 : College of London 卒
▼ Mirai Minds ウェブサイト
https://miraiminds.jp/
▼ Linkedin
https://jp.linkedin.com/in/tanyamalik