過去 – 経歴
――― 起業に至るまでの経緯と、株式会社たすくを設立した背景について教えてください。
大学を卒業後、専門商社に入社し法人営業としてキャリアをスタートしました。当時は自身のやりたい事や得意が明確ではなく、就活での軸もあいまいだったため幸いにも内定をいただき入社に至ったのですが、結果的に1社目の就業先にも短期離職となりご迷惑をかけてしまいました。
当時は有形商材を扱っていたのですが、お客様への提供価値や貢献が価格やスペックに依存してしまう点などもあり、自分の考えや思いを発揮しづらいことや、本当にお客様にとっていい提案になっているのか、当時は腑に落ちない部分がありました。
可能であれば自分の意思や裁量を極力発揮して仕事をしたいと考え、漠然と無形商材で勝負したい考えるようになりました。
その後、人材業界へ転身し、人材紹介会社でキャリアアドバイザーとして転職支援に従事しました。当時在籍した人材会社がそもそも独立する方が多いこともあり自然と起業について考えるようになり、人材については仕組みではなく属人的であり自分でも再現できるかもしれないと感じ起業するなら人材や採用分野だなと考えていました。
転機となったのは、その後入社したベンチャー企業で人事責任者を任されたことです。
大阪・徳島の拠点立ち上げや人材紹介事業の立ち上げを担当する中で、採用に悩む地方企業と数多く出会いました。魅力的な技術や商品、地域に根差した強みを持ちながらも、「採用ノウハウがない」「採用担当者がいない」「求人票の作り方が分からない」といった理由で人材確保に苦戦している企業が非常に多い現実を目の当たりにしました。
一方で、首都圏の企業には採用ノウハウや予算が集まり、地方企業との間には大きな採用格差が存在していました。
別の文脈にはなりますが、都心には人が溢れ通勤電車や物価など生きづらさを感じている方も少なからず存在すると感じていたため、求職者にとっても地方や中小企業にスポットが当たることで、自身の働く選択肢を見直して、結果的に生き生きと働くことに繋がるのではないかと考えるようにもなりました。
私自身も物事がなかなか続かないタイプで1つのものに集中できず、学生時代は周囲と比較して劣等感を感じていましたが、いまはリモートをベースに複数企業の採用担当として働く、といった働き方が自分に最も合っていると経験を通して実感して言います。
このように、企業側の論理は当然として求職者にとっても魅力的な企業が世の中に見つかり発信され、雇用が生まれることは全てにおいて素晴らしいことだと信じるようになり、私はこの格差を少しでも解消したいという想いから2019年に株式会社たすくを設立しました。
創業当初は知名度も実績もない状態で営業から採用支援、経理まで全て一人で対応する日々でしたが、リクルート時代の繋がりで仕事をいただけることができたり、基本的にはリファラルで案件を獲得することができました。
それでも理想の事業のスケールに対しては思うように案件が獲得できない時期もありましたが、「採用担当者の代わりとして現場に入り込む」というスタンスを貫き、クライアント企業と伴走してきました。
現在では全国の中小企業や地方企業を中心に50社以上の採用支援に携わり、製造業、IT企業、介護事業者、タクシー会社など幅広い業界で採用成功を支援しています。私自身が現場で感じた課題を原点として、地方企業の採用力向上に取り組み続けています。
現在 – サービス内容
――― 株式会社たすくでは、どのようなサービスを提供されていますか?
株式会社たすくは、中小企業・地方企業向けの採用支援事業を行っています。採用支援というビジネスモデル事態は非常に参入障壁が低く、近年多くの事業者がこの事業に関わっていますが、私は中小企業や地方、というワードにこだわっていきたいと思います。
近年、多くの企業が「応募が来ない」という課題を抱えており、構造としては、「採用担当者がいない」「採用のやり方がわからない」「採用にかける時間や手間がない」という問題になっており、採用に苦戦しています。
特に地方企業では採用専任者を配置できないケースも多く、経営者や現場責任者が本業と並行して採用活動を行っているのが実情です。
当社ではそうした企業に対し、採用担当者の代行として採用活動全体を支援しています。
具体的には、現状どのような課題があるのか丁寧に内容をお聞かせいただき、その後クライアントのご要望や実態に合わせて、採用戦略設計、求人票作成、採用広報、ダイレクトリクルーティング運用、エージェントコントロール、説明会代行、面接代行、内定者フォローまで一気通貫で対応しています。
自身がエージェント、採用人事マネージャーと採用についてあらゆる角度から15年ほど経験していることで全包囲的に関わることができると思っています。
また、近年では採用だけでなく入社後の定着支援や組織づくり支援にも力を入れています。
支援実績としては、北海道のタクシー会社グループ、AI・機械学習SaaS企業、介護事業者、製造業、商社など多岐にわたり、企業規模も数名から数千名規模まで幅広く対応しています。あえて業種や職種は絞らずに、お客様からのお引き合いやご依頼は断らないようにしています。
自身が採用の領域を拡げることもそうですが、47都道府県ではあらゆる産業がありますが採用の課題というのはそこまで個別で違うわけではありません。
あらゆる採用の経験値を積むことで、自然と還元できる知見が増えていき汎用的な再現性の高い打ち手を広くクライアントに実行することもあえて採用範囲を絞っていない目的の1つでもあります。
私たちが大切にしているのは「採用を成功させること」だけではありません。採用活動を通じて企業が自社の魅力を言語化し、継続的に人材を獲得できる仕組みを作ることです。
ゆくゆくは「内製化」といって我々のような外部の事業者が支援をしなくても自社で自律的に採用ができる仕組みや体制を整えていくことをゴールとしています。
地方企業にも素晴らしい会社が数多く存在します。その魅力を正しく発信し、人と企業をつなぐことが私たちの使命だと考えています。
将来 – ビジョン
――― 今後のビジョンと、株式会社たすくが目指す未来について教えてください。
私が実現したいのは、「地方だから採用できない」という考え方がなくなる社会です。
そのためにMVVを下記のように定めました。MISSION
地方企業の採用力を高め、持続的な成長を支援する。VISION
正しく情報発信、採用活動することでより魅力が伝わり、
地方で働くことが”当たり前”になる社会を実現する。VALUE
・地方企業の”身近な採用パートナー”として、いつでも相談できる存在である。・シンプルで実行しやすい採用戦略を提供し、企業の成長を支える。
・お客様の期待を超えることは当たり前。結果が出るまで伴走し、採用成功を当たり前にする。
日本には地域に根差した優良企業が数多く存在します。
しかし、採用力の差によって成長機会を失っている企業も少なくないと考えています。このままの構造では、人口減少が進む中、地方企業の採用課題は今後さらに深刻化していきます。
例えばこのまま人口の減少はほぼ確実に訪れると言われていますが、1人の働き手が複数の企業の採用や営業などに従事することができれば、企業にとってはもちろんですが働き手に取っても魅力的な会社との接点や収入アップなどが可能になり、より双方にとっていい機会に繋がると感じています、
上記のようにまず弊社でのご支援を通じて、全国の地方企業が都市部の企業と同じように人材を採用できる環境を作りたいと考えています。
そのために、採用支援を単なるコンサルティングサービスではなく、仕組みとして提供できるプラットフォームへ発展させていく構想を持っています。
また、採用だけでなく人材定着や育成、地域企業同士のネットワーク形成など、地域の人材課題を総合的に支援できる存在を目指しています。
一方で、その実現にはいくつかの課題があります。
まずは認知度向上です。地方企業の採用課題に特化した存在として、より多くの経営者や人事担当者に知っていただく必要があります。そのためにSNS発信や講演活動、メディア露出を強化していきたいと考えています。
また、事業拡大に伴う人材確保も重要なテーマです。同じ想いを持って企業支援に取り組める仲間や、地域ごとの提携パートナーとの連携も不可欠です。
将来的には全国47都道府県で支援実績を持ち、「地方企業の採用なら、まずはたすくに相談しよう」と言っていただける存在になることを目指しています。

佐柄 和貴さんのプロフィール
株式会社たすく代表取締役。兵庫県伊丹市出身、関西学院大学卒業。専門商社、人材紹介会社、ベンチャー企業での人事責任者を経て2019年に独立。
現在は中小企業・地方企業を中心に採用支援事業を展開し、全国50社以上の採用活動を支援している。
趣味はゴルフ、娘と遊ぶこと、旅行、読書。仕事を通じて地方企業の魅力を発掘し、人と企業をつなぐことにやりがいを感じている。
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