原宿、白金2店舗でダンススクールの運営
ダンススクールの運営事業をしています。最初は2023年に原宿で、2店舗目は2024年11月に港区白金にてオープンしました。元々は、長年勤めていたスタジオを事業承継する話があったのですが、承継がまとまらず、独立することになりました。
独立するにあたり、普通のダンススタジオを作っても味気がないので、2つの柱を考えました。一つは、日本で最もラグジュアリーな社交ダンススタジオ。もう一つは育成に特化したスタジオです。
元々、渋谷のスタジオで活動をしていましたので、既存生徒様の利便性を考えて原宿に1店舗目をオープンしました。都心では最大級の400㎡を超えるスタジオで、良い物件に巡り会えました。コロナ明け直後のオープンで、「このサイズのスタジオを成功させるのは上手く行くわけない」と業界関係者100人中100人が口を揃えて言っていましたが、スポーツジムのような月会費のサブスクリプションモデルのダンススタジオを展開していきたいという想いがあってスタートしました。

日本の社交ダンスのレベル向上のスクール
社交ダンス業界のビジネスモデルは1レッスンあたりのお値段設定というのが慣例だったのですが、月会費で通いたい放題のサブスクリプションです。そもそも社交ダンスは敷居が高いと思われがちなのですが、ダンス大会へ出場する競技選手向けのプランで9,800円でレッスンし放題というプランが好評を得て会員数が増えてきました。経済的な理由でダンスを続けられないという人たちを見てきたので、レッスンが無い日でも練習に自由に来れることで夢や目標が実現できるようになればと思い、一般のオープン戦からグランドシニアの層まで、また子供向けのユースも世代を関係なく一律で9,800円にしています。
育成に関しては、日本の社交ダンスのレベルを上げるという目的があり、通ってくださる生徒様の競技レベルの向上とインストラクターとしての質の向上を大事にしたいと想いがあります。社交ダンスの他にはヨガやバレエダンスエクササイズ、アルゼンチンタンゴなどの講座もあります。また、スタジオのレンタルもしています。室内ですので猛暑の日や突然の雨などの天候に左右されず、また原宿という立地の良さもあって、これまでチアダンスのリハーサルやファッションイベントなどで使われました。

DANCE GRAND Harajuku ウェブサイト

DANCE GRAND Shirokane ウェブサイト
全日本チャンピオンから経営者の道へ
競技人生では、幸運にも全日本チャンピオンになり、世界ショーダンス第3位になることが叶ったのですが、どちらかと言うとチャンピオンになるまでの時間の方が長くて、2位という成績が競技人生の中で一番多かったです。それぐらい勝ちきれない悔しい思いをしてきましたので、それを乗り越えて優勝できたことは言葉にならないくらいに嬉しかったです。
私の場合、競技をやりながら弟子を抱えてきました。現役中は教えないという選手が多いのですが、私はその時にしか教えることができない事もあるというスタンスでいました。自分が動けるうちに体で示してあげることができるので、そうやっているうちにその延長線上で指導者になったという感じです。現役を引退するタイミングで既にアマチュアのチャンピオンを指導していたり、プロのトップ選手に教えていたりもしていました。立ち方の姿勢や基本をしっかりと教えて、選手の個性を伸ばせるようにする指導を心掛けています。
これまでの社交ダンスのチャンピオンは我が道を行くタイプが多く、自分がやって来たことが正しいと思いがちになり、指導する側になるとその人の動きをコピーしたような選手を排出しがちです。でもチャンピオンと身長や体系が異なる選手へチャンピオンの型を押しつけても絶対に同じ動きにはなりませんしチャンピオンを越えることもできません。
経営者として、今は14名のスタッフを抱えています。プロになってから1年から3年の若いインストラクターが大半です。彼らは選手でありインストラクターでもあります。誰かを教室でレッスンして稼ぐという感じです。もっと競技に集中すれば大会で良い成績を出せるのかもしれませんが、我々の業界は生活の延長線上に競技とレッスンがあります。言い換えてみれば現役を引退してもそのままレッスンで稼ぐことができるので、引退後のセカンドキャリアに困らないということです。
実は、社交ダンスのプロのインストラクターは全国に約7,000人います。引退後にそのままプロのインストラクターとして稼ぐことができるスポーツはなかなかありません。そういう意味でも社交ダンス界は面白いビジネスモデルと言えます。 将来的には社交ダンスを今以上に世の中に普及させたくダンスグランの名前で社交ダンスのフランチャイズを全国へ展開していきたいと考えています。
社交ダンスには健康寿命を延ばすことや認知症予防、子供の情操教育に効果があります。例えば子供のうちから相手と手を繋いで相手のことを考えてながら動くのは、デジタルに触れてばかりの現代の子供にとって、リアルに人の温度感が伝わる数少ない機会になり得ます。人と人が触れ合ってリズムに合わせながら踊るのは良いことしかないのです。
呼吸を相手と合わせないとダンスは踊れないので人を思いやるということを学べると思うのです。 そして社交ダンスの大会の運営やダンスの学校、ダンスで単位が取れる学校法人の運営にも挑戦したいと考えてます。

金光 進陪さん
金光 進陪さんのプロフィール
株式会社Gold Phoenix 代表取締役社長
統一全日本ラテンアメリカンチャンピオン
世界ショーダンス第3位
JBDF SA級
1980年生まれ 広島出身
東京外国語大学時代に競技ダンスに出会い、学生競技ダンス日本一を経てターンプロ。
全日本チャンヒピオンとして活躍する傍ら、選手会長を務め、統一選手会を設立する。
2015.2018年統一全日本ラテンアメリカン優勝
2019年に競技選手を引退。
2023年4月原宿にトータルダンスライフプロデュースを掲げたスタジオDANCE GRAND Harajuku (ダンスグラン原宿)をオープン。
2024年11月白金に2店舗目となるDANCE GRAND Shirokaneをオープン。
スタジオを経営主宰する傍ら、ダンス教室の若手経営者を集めたコミュニティ「BDオーナーズクラブ」の運営や、国際ダンス組織BDFIの理事、ダンス講師、アスリート育成、審査員、プロパフォーマー、コメンテーター、舞台監督、CM振付など幅広く活躍。
DANCE GRAND Harajuku ウェブサイト : https://dance-grand.com/
DANCE GRAND Shirokane ウェブサイト : https://shirokane.info/
インスタグラム : https://www.instagram.com/shinsuke_kanemitsu/