完全紹介制、経営者向けインタビュー

社長の華. JAPAN

石井裕希氏 Connectiv株式会社「NFT Gardenの運営、WEB3支援」

パイロットの夢を描いた幼少期

✅ 幼少期や学生時代はどの様な事をされていましたか?

東京で生まれ、ごく一般的な家庭で育ちました。母が航空関係の仕事をしていたため飛行機に興味を持ち、航空業会への就職を希望していました。その後は、東海大学の付属高校、大学は、東海大学工学部の航空宇宙学科に進学しました。

大学で授業は、数学、物理など。当時は勉学の実用性を感じず、どちらかと言えば、アメリカンレストランでのバイトに打ち込んでいました。接客からバーカウンターでのドリンク作りを担当し、社員の方やバイト仲間とも親睦を深めました。

英語で接客ができるバイト仲間の影響もあり、大学4年で休学し、ニュージーランドに語学留学をし、在学中に日常会話レベルの英語を習得しました。卒業後はパイロットを目指しましたが、身体検査で基準をクリアできない事が発覚し断念、整備士など技術職での採用試験も合格できませんでした。その後、将来性があるかもという漠然としたイメージで選んだのがIT業界でした。大学を卒業した時点でIT領域の知識は皆無でしたが、未経験でもポテンシャル採用してくれたのが、IT系のベンチャー企業でした。

ITベンチャーからベトナム赴任へ

✅ ITベンチャーでの勤務はどの様な経験をされましたか?

新卒での勤務先は、コールセンター向けのIP電話機を提供するベンチャー企業のシステムエンジニア。IP電話はネット回線さえあればコールセンターを開く事ができるというサービスで、当時はASP、現在でいうSaaS型でコールセンターサービスを提供する先駆けとなった企業でした。

当時は60人ほどの社員で、同期は13人ほどいました。エンジニアとしてITの基礎をゼロから習得。手厚く研修がある大手と違い、ベンチャーでは即現場で経験をさせるOJT的な働き方でした。入社1ヶ月後には「客先一人で電話を設置してこい。お客様の話を聞いてこい。」と営業職を兼ねた感じでした。技術職でも営業の両方対応できる必要がある。お客様との対話を通して結果的に現場で鍛えられました。

1年目の業務が認められたのか、2年目から上司に抜擢され、通話録音のシステムの導入・保守・開発を一人で任され、そこで初めて “開発” に触れました。間接的に、開発会社との対話で開発を依頼するのですが、国内のIT開発ベンチャーに発注を掛けました。

3年目から、コールセンター向けのソフトフォンシステムのゼロからの構築を任されました。前任者がその開発のプロトタイプレベルでベトナム企業と既にやり取りしていましたが、ソフトフォンとして形にすべきだと。「いつかは君がベトナムで管理をすることになる」と言われましたが、その翌朝にベトナム渡航が急遽決定し、突然ベトナム生活が始まったのです。3ヶ月ペースでベトナムに滞在する生活を2年ほど繰り返しましたが、新しい試みに当時充実感を感じていました。

✅ ベトナム赴任から独立を意識した想いは何ですか?

開発管理をしていた上長も当時3ヶ月ほど滞在して開発チームを指揮していましたが、上長が突如、営業部に人事異動となり、残った私が25歳で開発責任者となり40人程を束ねるリーダーとなったのです。3年前まではITに無知だった私ですが、無我夢中でやってきたのが評価されて、選出されたのかと思います。

その後、会社が上場を目指す事となり、費用削減の動きで、開発コストも絞られる流れになりました。開発メンバーや予算が徐々に減り、開発がある程度落ち着いたので、個人的には一通りやり切った感もあり、より規模感のあるプロジェクトに携わりたい願望もあり退職しました。5年半ほど勤務の29歳の時です。

転職先は金融系のシステム会社で、電子マネーのプロジェクトに参画しました。事業規模としては魅力的な反面、大きな組織となると意思決定のプロセスが複雑であり、個人として裁量権を持つのは厳しいと感じました。転職して入社しても100%自分がやりたいことを叶えてくれる企業はない事を察し、その頃から起業を意識し始めました。結論として、それなら自分でやるしかないと。

Connectiv株式会社オフィスにて石井裕希さんと

起業と日本の開発環境の現実

✅ 起業当初はどの様な仕事をされていましたか?

起業を意識してから下準備に取り掛かりました。株式比率、法的課題、各ドキュメント諸々、半年程で準備を整え2017年の9月に登記しました。共同創業した金子も前職の同僚でした。今でも関わりのあるフリーランスエンジニアも起業前からの付き合いです。

ベトナムでの滞在時から、現地企業は日本企業案件の下請けとして、結果的に5次請けなどになるケースなど見てきました。その様な現実から、多重下請けで生じる中間搾取をゼロにしたいと考え、SaaS型マッチングプラットフォームを構築したいとの想いで会社を創業しました。ただそのプラットフォームの構築にはある程度の纏まった資金が必要となる。その為にまず、当初、何でも出来ますと通常の受託開発から始めました。  

当初スタートアップの横の繋がりも広がり、その中でも特にゼロイチ開発をメインで40社程のスタートアップ開発に携わりました。現実的に、中堅や大企業から受注を頂くには与信審査があり、当時起業後間もない弊社では受注が難しい状況でした。なので、まずは自己資金をしっかり準備されていたり、補助金、融資を受けて予算確保のできているスタートアップ企業の開発に注力しようと考えました。

✅ 受託開発以外、他の取り組みはありましたか?

短い期間ですが、RPA事業も提供していた時期がありました。ソフトウェアロボットをパソコンに取り入れ、単純作業を簡単に処理できるプログラムです。日本国内では働き方改革の流れもあり、非常に注目されていました。弊社でもSaaS型で提供しようと考えましたが、ライセンスの縛り等もあり、サービス継続を断念しました。

ブロックチェーンとNFT

✅ 今のNFT関連サービスを始めた経緯を教えてください。

2018年辺りからソフトウェアの受託開発以外で、意識的に注目していた先端技術が3つあります。それは、「AI」と「AR」と「ブロックチェーン」です。

初めに動きがあったのは、”AI “ですが、開発できるエンジニアの供給量が一気に増え、AIの珍しさは無くなり価格競争が生じました。弊社でも数社ほど開発案件でAIをシステムに組み込んではいましたが、Pocで仮説検証を繰り返していく。その為最初から精度が出る代物ではなく、学習データを集めるプロセスを通しての試験的な導入が必要ですがそれを理解して貰えず、初期開発の段階から即、質をコミットして欲しい。とのケースも多々ありました。

一方で “AR “の場合、最近ようやく道案内でARが活用され始めていますが、創業当時まだデバイスの性能が追い付いてきてない感がありました。

そこで残りの “ブロックチェーン “。仮想通貨以外のブロックチェーンの使用ケースが当時少なく、コインチェック問題を背景に金融庁の締め付けもあり日本での話題性が若干冷めました。その反面、海外だと近年NFTが出始めて、アートで驚異的な売上を上げるなど注目されて来ましたが、参入にはそれなりにハードルが高い領域でした。

昨年の夏ごろ国内大手企業がNFT事業に参入を予定しているとのニュースがあり日本でも今後NFTを活用をするクリエイターや企業は増えるだろうと考え、現在のNFT  Gardenの開発を開始しました。1年前はNFTに精通している人は多くはなく、日本では情報に敏感な方だけ自分のアートを作られていますが、最近は裾野が広がった感じがします。現在は日本国内向けにサービス展開をしていますが、海外向けにもサービスを提供できれば。と考えています。

✅ NFTはどの様な活用方法がありますか?

日本ではNFTをアートとして投機目的でNFTを購入する人が多いですが、海外だとユーティリティーを持ったNFTに注目が集まっている。例えば、NFT所有者のみが参加できる限定イベントやコミュニティがあったり、Play to earn のようなゲーム内アイテムとしてNFTが存在し、トークンを得る目的で使えるなど、アート以外の目的にシフトしつつあると感じます。

アメリカなどのブロックチェーンを先進国と日本を比較すると、市場的に約3年遅れていると言われており、まだまだ日本ではNFTをアートとして見ている方が多いのが現状です。今後は日本でもユーティリティーを持ったNFTが主流になると考えます。

✅ 御社での具体的なNFTのサービスを教えて頂けますか?

今後、NFTが日本全体にも広がれば、このチェーンを使ってNFTを作りたいと言った様な細かい仕様や条件、大量のNFTを発行や自社アプリへのNFT発行機能の付与などのニーズが出てくると思っています。弊社では、今NFTの生成に特化したサービスを提供しています。NFTの生成はWeb画面上からの作成とAPI経由での双方をサポートしており、Web画面ではデジタルリテラシーに自信がなくてもNFT生成ができるように設計しており、API経由では通常のWebエンジニアであればweb3のプログラミング知識不要でNFT生成ができるようになっています。

NFT生成にはスマートコントラクトと呼ばれるブロックチェーンへの書き込みを行うプログラムのコーディングが必要ですが、専門性や難易度が非常に高く、個々企業が作成するハードルが高いのが現状です。その難易度が高い部分のみ当社がコーディングしWeb画面やAPIとしてSaaS型で提供しているのが当社のサービスになります。NFT生成の難易度を引き下げることで、企業やクリエイターの参入障壁をなくせるのではないかと考えております。

弊社のサービスはNFTマーケットプレイスではありません。販売はサポートしておらず、NFT生成に特化しており、ユーザーとマーケットプレイスの中間に位置するサービスだと考えています。我々のプラットフォームから複数のチェーン、複数のマーケットプレイスに表示されるNFTが生成可能で、目的に沿ったNFTをNFT Gardenから作成する事が可能となります。

NFTの標準的な作り方としては、マーケットプレイスから手動で作成しますが、慣れていても数分は掛かってしまいます。その場合、数多くのNFTを生成する際に膨大な時間がかかってしまいますが、API経由だとプログラムでNFT生成リクエストを投げてもらうだけで生成が完了します。NFTマーケットプレイスにはそのような機能を提供しているところはなく、マーケットプレイスよりも生成機能が高いというのが訴求ポイントとなります。

日本まだ仮想通貨に関する法整備が追いついておらず、NFTに関しても対応を躊躇している企業も少なくないと感じます。弊社が提供しているのはβ版で、企業側が仮想通貨を購入する必要なく使用可能です。将来的に正式版に切り替わる際も、法定通貨でお支払いできるようなサービスモデルを検討しております。NFT作成開始前のコストシミュレーションが可能となり、社内稟議的にも使い勝手が良くなると思います。

NFT生成 「NFT Garden」https://nftgarden.app

✅ 企業や自治体でNFTを活用したプロモーションは可能なのですか?

はい。NFTをプロモーションに使用する事も可能だと思います。海外ではNikeやBurberry、Burger Kingなどがプロモーションやマーケティング、ブランディングにNFTを活用している事例が実際にあります。

日本でも旧山古志村がデジタル住民票としてNFTを発行しているケースや、アサヒ飲料がNFTトレカを配布するなどプロモーションやマーケティング事例があります。地方自治体であれば、ご当地キャラクターをNFT化するなどして、海外のユーザー地域の魅力を発信し、実際にNFTホルダーが現地を訪れてもらった際に割引などの特典をつける事により、ユーザーを誘導する事も可能かと思います。今はまだそういった取り組みをしている方は少ないので、早期に実施する事で先進性をアピールする事も可能かと思います。

✅ どの様な企業や自治体がNFTとの相性が良いですか?

キャラクターなどのIPを持っている企業や自治体はNFTとの相性が良いと思います。NFTの価値はコミュニティの熱量によってかなり左右されます。IPに対して既に既存のファンがついているものですと、より相性は良いと思います。サービスリリース後より、さまざま企業や地方自治体よりNFT の活用に関してお問合せいただく事があり、今後は様々なパターンでの活用事例を作ってゆく事により、NFT普及促進ができればと考えています。

Connectiv株式会社オフィスにて

誰でも日常的にNFTを使える環境を提供していく

✅ 御社NFTサービスを通して、世の中に対してどの様に貢献したいですか?

web3やNFTはまだ黎明期であり、一部の方々にのみメリットがある状況ですが、一般ユーザーもその恩恵を得られるべきだと考えています。企業や地方自治体、クリエイターがシームレスにNFTを生成できるようにする事で、一般ユーザーにもNTFが行き渡る事を目指しています。

ユーザーがSuicaやQR決済を使う理由は、先進的だからではなく、単純に便利だから使われるのだと思っています。それらと同じレベルまで利便性が高まれば、NFTが日常的に使用される未来が見えてくると思います。当面はそこを目指していきたいです。

世界ではweb3やNFTと親和性の高いスマートフォンの開発も進んでいるようで近い将来、仮想通貨も一般的なってゆくと思います。NFTを使って大規模な事を計画し悩む前に、まずは小さく試す事をお勧めします。無料配布しているNFTをもらってみるのでも良いですし、購入してみるのも良いと思います。まずはNFTがどんなものか体感する事で具体的なイメージを持ち、どのように自社サービスに組み込んだら良さそうか、どんなNFTコレクションを作ったら良いかなどを検討する材料にしてもらいたいです。

お話し誠に有難うございました。今後市場拡大が見込まれるweb3、NFT業界で誰もが容易に使用できる環境を整え、日本、海外での普及を促進するConnectiv社の構想に非常に魅力を感じました。今後の更なるご活動を愉しみにしています。

石井 裕希さんのプロフィール

会社: Connectiv株式会社 (Connectiv Corporation.) 代表取締役社長

ウェブサイト:https://connectiv.jp/

会社住所:東京都千代田区霞が関1-4-1

出身:東京都 東海大学工学部の航空宇宙学科卒

メディア取材に関するお問い合わせは、右上メニューの運営会社ウェブサイトよりお願い致します。

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